この本についても、ちょっと触れますか。
翻訳本で出ています。出版社は講談社でしたかね、
いま、文庫本でも見れるらしいですよ。
「茶金」ドラマから
台湾話題が続いてますが、まぁいいでしょう。
新竹のはなしからこうなってますが、こちらの本の舞台は
そのほとんどが台北です。
台北の学校に通う若者たちから物語ははじまり、
それぞれ、大人になる過程を、ある男の子の眼を通して
語られます。
その子が、大学に進学した先が新竹だというただそれだけ
の理由から、新竹という街を見たくなって行ってみたという
お話しを昨日書きました。
この小説の初版が出てたのは何時ですかね・・わたしは
そう時を経ずこの本を手にしているともいますが、
その時の印象が、台湾でもこの手?の本が出てきたか・・
という驚き?と期待?とで面白がってたのを覚えています。
この作家は別にその物語の周辺の建物だとか、風景だとかを
ことさら書き込むことはないのですが、
その生活の場面場面を描いていて、非常に台湾的??風景を
色濃く感じさせるという意味で、あぁこういう作家が台湾にも
出てきたよね、と期待させましたね。
それまでの台湾の作家さんの描く正解は無論それぞれの作家さん
で色々なんですよ、色々なんですがみんな似ていた、この矛盾
分かりますかね。
実は、映画もというか、映像世界でも台湾の作り手たちが
離れがたい一種スタイルがあって、みんなそこに固執してました。
それを破るひとは何時かは出てくるだろうとは思ってましたよ、
それが、ちょいとこんなふざけた?九把刀ジュゥ・バァ・ダォ
なんて名の作家さんが登場。
主人公は彼女からことごとく?「幼稚!」の一言で片づけられ
ますが、「成熟」しなさがいいんですよね。
面白く読めました。おすすめです。