となりのスゴイ・中国

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小説『三体』の登場人物たち

『三体』登場人物図

 

   昨日、書きましたが、SF小説にはなからあんまり興味がない方には

   お勧めしません。なぜって、そういう人には面白くないんです。

    どんなジャンルでも読みます!!って人で、たまには未来小説でも

   と思ったならどうぞ、ご覧ください。

    但し・・・ってところから、今日の話は始まりますよ。

 

    中国小説ですので、それに触れて書きますが、

   まぁその、アメリカや欧米の小説を読んでいても、わたしがヤヤコシイ

   のは、端的に言うと、あんまり馴染みがないのに、ファーストネーム

   で読んだり、ラストネームってんですかね、まぁ、名字で読んだり

   名前で呼んだりの二つがありますよね。

    もちろん、日本の小説だってやってますよ、

    でもほら、日本の場合だと馴染んでるし、どんなときどんな場で

    どんな関係の時に、下の名前だけで読んだりするかが分かってます。

    この辺の習慣も分らんし、加えてこの名前がどう特殊?とか、

    なんか暗示??してるなんてなのは、分かりようがない。

    そこですよ、そこ!!

 

    で、中国の小説となると、これに更にですね、お気づきでしょうが

    我々は、漢字を読めたりするんで、大概、読めますよね、しかも、

    難なく。でも、劇中のその人物はそんな名ではありません。

    それって、当たり前ですが、中国人の名は、中国語なんですから、

     例えば、始まりに出てくる、

     葉哲泰 イェ・ズ・タィ 日本語読みだと ヨゥ・テツ・タィ

    さんか、音、近いですよね、この近さがまた却って煩わしいん

    ですけどね、そんな感じはみなさんお持ちでしょうか??

     欧米の人たちってか、欧米の出版物では漢字に左右?されません

     から、どの国でも、イェ教授と理解するわけです。

     娘の、葉文潔 イェ・ウェン・ジェ  ヨゥ・ブン・ジェ

     もまた、そうだし、更に中国は夫婦別姓になりますので

     お母さんの姓は、紹 シァォ さんて、ややこしくなる・・。

     止しますが、つまるところ、日本人にとっては一人にふたつづつ

     その名前が出てくる感じで、登場人物が多くなるほどそりゃあ

     ややこしくなりますよ。

 

      訳す方の人たちも、日本語読みを諦める!!とかの英断を

     しようにも、日本人の場合、読めちゃうんですから!!

     しょうがないし、かといって、中国読みの、ホンモノ??の

     方を書かないわけにはいかでしょ。

      更に、これは余計なことですから、いいんですが、

      例えば上の、葉教授は、今の中国簡体では、

     叶って、何故かこの字になりましてね、イェ教授なんです。

      どうよ、ややこしいでしょ!!

 

      ご存じでしょうが、おおむね中国人の姓は、一文字、

     葉とか、史とか、汪とか、雷とか、出てきて、名前は二文字

     が基本形です。姓が一字、名が一字パターンも多いです。

 

     更に、人の名前ですから、そりゃまぁどの国も同じですよ、

     親は、子の名に何らかの思いを寄せます、

      それは、国を違えたっておんなじだと思いますよ。

      どんな人生を歩んで欲しいか?親は親なりに期待を込め、

     しかも、漢字ですよ漢字。漢字ってことは、字に意味が

     あるわけですよね、字そのものが何らかの意味を持つ。

      

       長くなったなぁ・・・、これらを含めて作者は作者で

     作中の登場人物の名を決めるという、名を与えてます。

      それって、作品とは直接関係ないし、ましてや、訳の

     人たちはそんな解説してるヒマ?はないし、場もない。

      そりゃ無理だ。

      ここに、中国小説の厄介さはあります。

      この名前の説明だけで長くなってしまった。

      実際の登場人物の名前に触れてのお話はまた明日にしましょう。